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2階6列22番

鬼邪高の読み方も知らなかったおたくがHiGH&LOW THE WORSTに出会った話

ちなみにこれはタイトル詐欺であり、何か人生が変わったとか影響を受けたとかそんな劇的な話ではなくただただザワの好きなところを書きなぐっただけの感想文1万2000字。

 

 

今から1万2000字を書く人間のプロフィールとしては終わりかけのジャニヲタ、にわか俳優ヲタ、ミーハー、LDHの曲全部同じに聞こえる呪い、青春映画と恋愛映画しか見ない、DK厨、殴ったり蹴ったり刺したり折ったり血が出たりするのは全部無理、ザ湯だけは推しが出ていたので見た、その他ハイロー喰わず嫌い、ハイロー痛い、ハイロー怖い、ハイロー大体同じ顔、鬼邪高校と書いて親孝行と読ませるラブドリームハピネスな思考は持ち合わせていない。

10/4公開、じわじわTLが騒ぎ出す→10/16軽い気持ちで野次馬→帰宅後すぐザワ0→2ザワめ→S1全話・S2の7話8話→3ザワ→4ザワ→ザム→5ザワ(演者参加応援上映)→6ザワ→ザワ0(2回目)→7ザワ→8ザワ→9ザワ(11/13)。うっかり一度のレッドラムでガンギマッってしまった。ザム2・3も履修するつもりだったけど寝る間も惜しんでザワキメてたら7ザワ終わりくらいから派手に仕事が立て込んで社会的に死んだのでいったん保留。にしてたらあっという間に貴族が誕生していた11/29イマココ。轟の女だけど結婚するのは村山さんと決めていて希望ヶ丘を養いたくてパンフは鳳仙買った。

これほどまでに己がミーハーで野次馬好きで世間の盛り上がりに流されやすい性格でよかったと思ったのは人生で2回、髑髏城月とザワだけ。

 

 

 

▼HiGH&LOW THE WORST

高校生の、いたって普通、ではない青春映画。高校生の良さも、幼さも、尊さももどかしさも、丁寧に描かれていた。根本的に本の構成がしっかりしているのでハイローミリしら勢でも1回で理解できて世界観にのめり込むことができる、わかりやすくシンプルな「とっつきやすい映画」だと思う。正直ハイロー本体の方は喧嘩じゃなくて暴力な表現が多くて厳しいけどザワはちゃんと意味と意志のある「喧嘩」だった。痛いのだめでも「暴力」じゃないなら観れるんだと知れた。そしてザワはシンプル構造、鬼邪高・希望ヶ丘・鳳仙。そして「子供」と「大人」。

この映画のいいところは大人が大人の相手をしていて大人が子どもを守っているところ。キドラの本体(大人)を潰すのはあくまで定時(大人)で、子どもの喧嘩(河原戦)を止めるのも大人(定時)。全日は定時のもめ事には関わらせないと宣言したのも子どもを大人の世界から守るため。きっちり線を引いている。どこぞの九龍さんがいつぞや言っていた「大人が子どもに負けるわけにはいかないからなあ」、の対比がすごい。ほんまお前村山さんの爪の垢でも飲んでろ生コンに混ぜたろか。

それから喧嘩の強さだけが世界の頂点じゃないとちゃんと描いているところ。例えば(ある程度の戦闘力はあるけど)おそらく喧嘩が強いわけではないサバカンが幹部になれる鳳仙の環境。まっすぐなきゅうりになろうとする誠司くんの意志。どちらも馬鹿にされず、見下されず、その生き方を認められている。誠司くんがまっすぐなきゅうりになること、すなわちきちんと勉強していい大学に入ってある程度の地位で社会に出ることも「強さ」であって、その強さで大事なもの=団地のみんな を守れるんだと描いているのがラブドリームハピネスの所業だなと思う。

そして子どもがちゃんと子どもらしいところ。全日が「鳳仙は殺し屋だからヤバイ」と相手校にびびってるのに対して鳳仙は鳳仙で「鬼邪高の定時は大人だからガチヤバイ」と相手校にびびってるの、すごくこどもたち。河原行くのにぎゅうぎゅうの満員電車乗って数百円の電車賃にケチつけるわりに時間通りに集合して決闘始めるのもこどもたちいいこいいこ。なんやかんやでみんな朝起きて学校行ってるし基本武器は使わず拳で勝負するしこどもたち可愛い可愛い。戦いに勝つ、の意味も殺すとかじゃなくて「やっつける」だけなのが子どもらしくていい。ぶっ飛ばすだけで傷つけない。怪我はするけど2秒で治る。DK驚異の回復力。

冒頭のイントロが鳴っただけでこんなに血が煮えたぎるように興奮できる映画はなかなかない。上映中はヒーローショーを見ている男児のような顔をしてしまう。肉が食べたいタイミングで食べたい量の肉が差し出されるしちょっとサラダはさみたいなと思うとサラダがそこにおいてあるしそろそろ米かなと思ったところで大盛ガーリックライスが空から降ってきて溺れて潰れてしぬ。そういう映画。

余談だけどあまりにも出演人数が多いのでちょいちょい平気でキャスト揃わないまま強行してて愛しみが募る。泰志集合してないとか志田電車乗ってないとか関ちゃんおなかいたいとかその場に絶対いないといけない役者がしれっといない。愛しい。

努力の山田、経験の志尊、思考の前田、センスの壱馬、ハプニングの塩野。めくってもめくっても役者がおもしろくて夢中になれた。

 

 

▼鬼邪高

お育ちがよろしい学校。クスリ禁止だし弱い者いじめしないし怪我人とは戦わないし轟はザコの喧嘩理由一応聞いてあげるし村山さんは椅子投げないしみんな人の話最後まで聞くし、筋通ってるいいやつの集まり。S2の轟と村山の初対面シーン見ました?初めてふたりが交わした言葉「こんばんは」ですよ?ご挨拶!!いいこ!!きちんとご挨拶ができるいいこです!!!めちゃくちゃ教育の行き届いた倫理的な学校です!!

共働きや片親で夕方になっても迎えにきてくれる親がいない子どもだけで育ってきたあの団地の子たちにとって(サダ婆は見守ることはあっても介入してくることはなさそうなので)、初めて自分らを守ってくれる存在として現れた大人が定時だったんじゃないかな。もちろん本人たちはそんなこと気付いてないから「定時は全日とは関わらない」という言い方をするんだけど。きっと大人になって守るものができたとき初めて、「全日は定時に関わらせない」だったことを理解するんだろうな。ジャム男おまえのこと言ってんだぞ。

全日、あれだけ分裂だの対立だのでギザギザしてたのにキドラ戦を終えてうっかり仲良くなってしまったのとても高校生って感じで好き。体育祭かよ。体育祭で優勝した後に妙にクラスがまとまるあれかよ。定時は轟村山タイマンの時に関ちゃんと古屋がめちゃめちゃ楽しそうに煽ってるのが友達っぽくてほっとするし村山亡き後にアタマになろうとするのが中林なのも良いしその中林にノッた!って楽しそうに認めてあげる中茎中園も良い。定時のアタマ3人組の法則。

「詫び入れて来る」ができると描かれてるのはザワでは佐智雄だけだけど、鬼邪高だとそれができるのは村山だけで、楓士雄はそんな発想すらないし轟は謝る前に蹴っ飛ばしちゃうし、何かを守るために頭を下げることができるのがリーダーなんだとハイローは言いたいのかもしれない。知らんけど。

どうでもいいけど多分そのうち伝説の卒業生とかで中村倫也あたりが現れて手足使わず覇気だけでその辺一帯なぎ倒してくれそうなので期待してる。

 

 

▼鳳仙

「鬼邪高潰すぞ^^」「「ウォーーーーーー!!!!!」」病院ではお静かに。

冒頭の冒頭から健全な電車移動をアピールされた上にイキってるわりには電車賃が厳しかったことをたたみかけられており大変不憫。電車のってないお前が電車賃に文句いう代表すな。鬼邪高より偏差値高そうだしナイフ禁止らしいし卑怯な手は使いませんて感じなのにふつうに頭割れてるやつの傷口狙ってご丁寧にかっぴらく小汚さがあるのが高校生らしくていい。高校生だもんそれくらいの小狡さはある。だって狙えって言われたし。言われなかったらやらなかったし。でもあの志田は絶対あとでサッチーに怒られてる。だって狙えって言われたんだもん!って言い訳してる。でサッチーに舌打ちされてる。のを仁川にまあまあ、ってされてる。小田島は横でヘラヘラしてる。首がすわってないので。

いつもはそれなりにだらしない格好をしていて対鬼邪高の河原戦にもそのままふらっと来るのに、本気を出さねばならないキドラ戦の時だけ四天王全員きっちり上下制服着用してくるところめちゃくちゃ好き。教育が行き届いていて感心する。人間偏差値高い。四天王と佐智雄が「普通の友達」であることが鳳仙の一番尊いところで、神社で楓士雄とタイマン張ったあとの佐智雄のことは支えてあげるのに妹に彼氏ができて白目ひんむいてぶっ倒れるときは誰も手を差し伸べようとしないところがめちゃくちゃただの友達って感じがして好き。力とか上下関係とかで繋がってない、友達が友達のためにつるんでる、そこが鳳仙のいいところ。河原戦、先陣を切って走っていく楓士雄と、歩いている佐智雄を勢いよく抜かして走り込んでいく鳳仙の対比があまりに美しかった。鳳仙は組織の構図が美しい。

インパクトの小田島にワンパンでヤられた女たちが脳を溶かして通っていくうちに遅効性の志田にじわじわ腹パンくらってるのも味わい深かったけど舞台挨拶の「唯ちゃん幸せにします」で沢村がコンマ2秒で新ピカを沼に沈めたのが何よりこわかった。鳳仙はこわい。

 

 

▼希望ヶ丘

尊い

冷静かつ真っ当に手を差し伸べてくれる誠司くんのことも正面からまっすぐ拳をぶつけてくる楓士雄にも1対1ならなんとか強がっていられたのにオロチ兄弟の顔見た瞬間ほろほろと糸が切れて崩れてしまう新太っていうあの構図が好きで好きでたまらなかった。団地で5人(6人)がどういう風に育ってきたかがとてもよく見える天才的な演出。ずっと6人平等に育ってきた、それでもやっぱりちょっと年上のオロチ兄弟はずっとお兄ちゃんだったんだな。でもオロチだけじゃきっとそれもだめで、囲んであげることに意味があった。きっと墓場の誠司くんの顔も待っているまどかの顔も浮かんだんだよ。はあ尊い

自転車を盗むっていうシンプルに悪いことを全員ちゃんと悪いと自覚していてそれをばかじゃないのって怒ってくれるまどかがいてそれをにこにこ見てる誠司くんがいて、たぶん新太も誠司くんのとなりでにこにこしてたんだろうな。そういう関係性でずっとあのお店で育ってきたんだろう。幼少期の6人がお店に入っていく姿と新太が帰ってきたときにお店に向かっていく姿の、立ち位置と組み合わせがリンクしているのがとても尊い。変わらないもの。

楓士雄を見てるとコミュニケーションとしての喧嘩、会話の手段として喧嘩を使ってるんだなと思うことがあるけど冒頭のオロチ兄弟もすごくたのしそうに自転車ぶっ飛ばしてるし誠司くんも殴り殴られ慣れてるし、この子たちのコミュニケーションの手段がずっと喧嘩だったんだろうな。楓士雄が喧嘩好きなのはこのひとたちとずっとたのしい喧嘩をしてきたからだ。喧嘩は楽しいもの、喧嘩は会話、楓士雄やオロチ兄弟の顔を見るとそう書いてある。「帰るか」という台詞が、ちゃんとこの子たちにはそれぞれ帰る家があるんだなと思えて安心する。幸せになんなね…

金なら出すから頼むから団地スピンオフをくれ。頼むからきゅうり真ん中から食う理由をおしえてくれ。幼馴染の!!物語を!!!くれ!!!!!!!(咽び泣き

すごいどうでもいいけどウィンナー50円なのにベーコン400円もするのどんだけでかいベーコン出てくんだよ感がすごいのでスピンオフでベーコン頼んでみてほしい。

 

 

▼花岡楓士雄/川村壱馬

おそろしい子。ほんとうにおそろしい子。たまにいるよねこういう勘の良さだけで芝居出来ちゃう子…っていうひと。日常台詞がおそろしいくらいに自然。芝居するの実質2作目?冗談やめてくれよ。芝居の仕方を知らない今だからできる今だけのものなんだろうな。自分の中にある感情、人生で経験したことがある気持ちが豊かなんだと思う。技術はないからザワ0とか見るとちゃんとたどたどしいところがあって安心する。じいちゃんの病院とか、芝居してます!というシーンは多分苦手。自分の感情と結びつけられないんだと思う。日常会話は多分台詞を台詞で言ってないタイプ。いつか勘で乗り切れなくなった芝居を見てみたい。あと表情の操作が異常にうまくてこわい。サッチーに「お前じゃないことがわかっただけでもよかったわ」と言われてこいつには敵わねえって顔する楓士雄の表情めちゃくちゃによかったし、体育館で「あれが定時の村山…!」「村山さんな」って言われたあとのうんって頷くあの表情も天才だった、キドラ戦終わりに2階から拳突き上げるあのなんとも言えない顔はもう良すぎて何。多分脳を通さないタイプだから感情と表情の繋げ方が直列なのかな。本当興味深い。

楓士雄はまだ怖さも挫折も知らない。知らないから走れる。知らないまま真ん中に立てる。キドラ戦、それぞれ目的があったはずなのにいつの間にか全員総出で楓士雄を中に行かせるための布陣が組まれていて、生きてるだけでまわりを巻き込んでいくルフィの才能そのものだと思った。でも赤ちゃんなので仲間のためと見せかけて案外自分のことしか見えてない。俺が戦いたいから戦う、俺がむかついたから喧嘩買う、俺が新太連れ戻したいから行く、俺が、俺が。今、と俺、の感情しかない。でも、たった125分のあいだに「行くだろ?」から「行くぞ」に変化するのでラブドリームハピネスは侮れない。全ての行動が誰かのためにある佐智雄と正反対。できることなら喧嘩したくない佐智雄、喧嘩したくてしょうがない楓士雄。だけど楓士雄の喧嘩はきっといつか誰かのためになる。

新太との殴り合いの最中に「今のお前の拳じゃ全然効かねえんだよ」って自分のほっぺを拳でボンボンと叩く、あの煽りを見てゾッとした。村山さんが轟にやっていたやつだ。重なった。喧嘩の煽りでは常套パフォーマンスなのかもしれないけどザワの中であれをやったのは村山と楓士雄だけ。楓士雄がポスト村山であること、いずれ鬼邪高のてっぺんになること、あの一瞬をダブらせることで表現しているめちゃくちゃ憎い演出だと思った。

でも楓士雄ちゃん佐智雄がよそ見した隙に回し蹴りぶん回すのはド卑怯。マジ赤ちゃん。そういうとこだぞ。あとたぶん敢闘賞の意味はわかってない。なんせコーヒーを無邪気にジュースと思って飲んでいるので。

楓士雄本気愛ガチ恋こじらせてる司ちゃんはどちらかと言うと喧嘩さほどしたくないタイプに見えるけど会話の手段として喧嘩を使ってるのはやっぱ楓士雄の影響なんだろうか。話すより殴った方が早えタイプと一緒にいるとそうなるのかな。ナイスタイミングのカムバックだからなんでもいいか。ばぶー。

 

 

▼村山良樹/山田裕貴

そのトラックで粉々になるまで轢いてくれ。

「こんな危ねえ殴り合いにあいつら連れて行けるわけねえだろが」というザムの台詞が好きすぎて好きすぎて気が狂いそうだった。村山良樹の根本はずっとここにある。弱いもの、目下の奴らは守るもんだと本能的に感じている人。まったく関わりなさそうなジャム男や清史の顔と名前が一致してるし、きっと他の幹部たちの名前や性格も把握していて、みんなが思ってるよりちゃんと全日を認識して気にしてあげて守ろうとしてくれてる。「拳一つで成り上がる、そのために鬼邪高の看板背負ってんだよ」ってS1で言ってたけどきっとそんな目的もう忘れてるんじゃないかな。守らなきゃいけないものがあるから鬼邪高にいる、いなきゃいけなかったんだよね。だって心理ゲームの本まで読んで人と関わろうとしてるんですよ結婚しよ。

「俺が全日の頭取ったらタイマンはってもらっていいすか」って言われて「おお~w」言う村山さん、あれはお前にはまだ早いとかやらないよのあっかんべーじゃなくて「お前が轟ちゃん倒せるわけないだろ」のあっかんべーなので、轟のこと一番認めてあげてるのは村山さんなんだよはあなんて尊いのHiGH&LOW。もうデコピンなんかしない、ちゃんとタイマンの最後にチェックメイトしてトドメさしてあげるのも目下に思ってない証拠だし、誰よりも轟を強いと思ってるから負けてあげないことが優しさなんだよねはあ結婚しよ。

団地戦が終わって「おわったー」って天仰ぐ村山さん、戦いがおわったーのと、鬼邪高アタマとしての役割もおわったー、にもかかっているわけだけどそれを「音は入らないけどなんか喋ってと言われたから自然に出てきたのがそれだった」とかしれっと言ってのけるのほんとやめてほしい。行くぞてめぇらがアドリブ?退学届をありがとねにしたのもアドリブ?紙飛行機もアドリブで缶投げるのもアドリブ?いい加減にしてくれ山田裕貴

何かのインタビューの「この4年で俺が成長したから村山も成長したのか、村山が寄り添ってきてくれたのかわからないけど」という山田裕貴の発言がめちゃくちゃのはちゃめちゃに好きで、S1の村山さんを見ると本当にまだちゃんと棒なのがいい。全然村山が出来上がっていなくて、S2で轟が現れてタイマンした直後に急に今の村山さんの顔になる。本当に4年かけて作ってきたんだとわかるしいかに轟の存在がでかかったかもよくわかる。共に人生を歩くタイプの役者だなあ。

 

 

▼轟洋介/前田公輝

轟洋介って絶対2次元化するのむりだよね~!わかる~!だってあんな動きワイヤー使ったって人間じゃできないしあんな難しいキャラやれるひとなんかいないよね~!やれるとしたら前田公輝くらいかな?えっわかるわかる~!!!見てみたーーーーーい!!

ハイローのいいところは遡っていくと役も本人もちゃんと若いところ。高校生なんか3年もあれば見た目も人格も変わるし、それを無理やり同じにしないでちゃんと顔も身体も心も成長させてるところがいい。初期と比べるといかにザワが完成形なのかよくわかる。登場した頃の轟洋介マジでおしゃべりクソ野郎すぎて爆笑した。まじクソイキがったクソガキ。よく喋るのはお前だよ。ちゃんと時間をかけて役が馴染んでいって一体化して完成形があるんだと、轟と村山を見ていると特に思う。みんな役と共に歩いてきたんだな。「村山の宣言に激怒した轟は」と言われているから轟ちゃんもまだまだ子供で何も気づいていなくって、村山がいなくなった鬼邪高で何を想い何を背負っていくのかな。

轟さんは事実上の摂政になったわけだけど、「なってくれなきゃ困るんだわ」とまで言うほどってよっぽどで、いつから楓士雄を認めたのか、河原戦を終えての心境の変化かなと思ってたけど夕陽に照らされてる段階でもう全然話し方が違うし、開戦前にすでに動揺する楓士雄の変化に気づいて声をかけてあげる寄り添いを見せているので、おそらく楓士雄が手伝ってくれと言いにきたあの石投げの時から無意識に楓士雄を認めてるのかな。空き缶に石が当たった瞬間がきっと心の変化の合図で「足を引っ張るんじゃねえぞ」に繋がっているし、ていうか轟ちゃん石投げるのクソうまいじゃん!というキャラ設定をキドラ戦で存分に発揮して華麗に回収してくれるし、轟が石投げを始めてから全体の反撃が始まったし、全ての形勢逆転の合図を石に統一している伏線回収の鬼。

轟さんあんなに抱いてほしいのになかのひとは激辛食べてる最中に大好きなゴルゴ松本さんから応援動画きてうれしくて泣いちゃうような人だから本当前田公輝は勘弁してほしいし「これ以上わがままは言わないので」と言って「行くぞてめぇら」をして新ピカでアタマになれた前田公輝もほんといい加減にしてほしい。

 

 

▼上田佐智雄/志尊淳

概念としての長澤まさみ。どれだけ喧嘩しても殴っても殴られても顔だけずっと綺麗でひとつも傷付いてない志尊は完全にキングダムのまさみだった。強くて美しいの象徴。

共に戦う、上は下を守る、下は上に従う、アタマの強さは絶対、という伝統的かつ古風な構図が綺麗に成り立っているのが鳳仙のいいところだけど、さらに鳳仙は「四天王が佐智雄を守る」構図になってるのがめちゃくちゃ愛に溢れてて好き。アタマを守るのが伝統、とか力関係とかじゃなくただただ友達として佐智雄を思いやった結果自然とそうなってる。絶対卒業しても飲みに行くタイプの友情。フォーエバー。なんでもかんでも報告してアタマに指示仰いでというのもひとつの形だろうけど鳳仙はきっとまずサバカンに話通してサバカンが捌き切れないやつだけが四天王に行ってさらに4人でも対処できないガチヤバ系のやつだけを佐智雄に通して佐智雄が動くんだろうな。それを佐智雄もちゃんと察してるしきっと助かってるし、そういう普通の思いやりが存在しているところが鳳仙は良い。お返しに佐智雄は絶対的に強いし絶対に下を責めないし下を信頼してる。沢村が目を覚ましたと聞いたとき、相手が鬼邪高じゃなかったと聞いたとき、一度もサバカンに対して「本当か?」などと言わないし詳細を聞こうともせずに「終わりだ」の宣言だけを出す。マジで恐ろしく人間が出来すぎてる。

このひとのすごいところは村山的要素も轟的要素も楓士雄的要素も兼ね備えている上にずっとシラフなところ。理性ぶっとぶ喧嘩をしないし何かしらの解決をするにあたって喧嘩をするしか選択肢がない場合にしか多分喧嘩しない。1回死んで反省してほしいだけなのでしなくていいなら多分したくない。しかしうっかり強い。なんせシラフ。いつなんどきもまわりが見えてて声が聞こえてる。あれだけ全日やキドラとやりあってても冷静に状況を見てるし志田を倒した楓士雄を見てこいつは強えぞって向き合ったその瞬間河原に走ってきたサバカンの存在に真っ先に気付いてる。視野広すぎだろ。馬かよ。

その上「てめえじゃねえことがわかっただけでもよかったわ」と無意味な喧嘩に意味まで見出してる。その上異常に察しがいい。出会ったばかりの他校生に対していきなり「お前はてっぺん張ったことあるか」言いだすしのちのタイマンで「初めてあった時からこうなんじゃねえかと思ってた」言い出すし、轟がボソッと楓士雄だけに囁いた「お前はダチを探せ」を横目で聞いただけですべてが伝わって楓士雄を中に行かせるように鳳仙の布陣を動かしてる。良さの設定盛り盛り大渋滞。

だけど河原戦の相手がちゅんちゅんなのさすがにいつもわろてまう。ずるいだろ。なんでそこだけそんな格差なんだよ。ちゅんちゅんもイキって歯向かっていくの若気の至りがすぎるしそこそこ容赦無く相手しちゃう佐智雄もおとなげないしせっかくちゅんちゅんで体力温存したのに結局楓士雄と闘わなかったから多分サッチー全然疲れてないしでちゅんちゅん不憫。ライオンに片手で一蹴されるインコ2匹、みたいな絵をツイッターに流せる人生になりたかった。(絵心壊滅女)

「厄介ごとが続くと自分が許せねえ」らしいのに休戦協定かけてた他校と部下がやっちゃうし妹はヤク売るし仲間はボコボコにされるし友達は死にかけるしいいやつだと思ってた奴と喧嘩しなきゃいけないし妹に彼氏できるしで厄介ごとたたみかけられすぎててさすがに不憫。佐智雄ちゃん幸せになって。

ところでサッチーは絆創膏持ち歩いてるの?コーヒーは自販機で買えてもそのへんにばんそこ売ってないもんね?仲間たちのためにいつもポッケに入れてるの??さっすが最強のアタマ~~~!!(煽り

 

 

▼桐原誠司/白洲迅

冒頭の絶望団地見にきた謎のシーン、誰がどう見てもラスボスのネタバレでしょ。レッドラムのことも新太がそこにいることも知らないはずなのにそんなとこで何してるの?爆弾仕掛けた帰りなんでしょ?ほんとはワンクリックでアジトなんかぶっ潰せるんだけど脳筋たちが手を組んで拳で喧嘩するとかほざくから爆破ボタン押すのやめてあげたんでしょう??「ミッションて?(ぼくは爆弾つくってるけど♡」でしょ??大丈夫、みんなわかってるよ!きみが一番こわいってこと。

誠司くんは喧嘩も弱くないしクソ真面目でもない。クラスメイト殴り慣れてたし新太に殴られてもノーダメですぐスンッてしてた。そうだよね、小さい頃は内気な新太を守る方だったんだもんね。曲がらないきゅうりになることを強い意志で選んだだけでちゃんとあの幼馴染みのなかで育った子。喧嘩は会話。まっすぐなきゅうりになっても曲がったきゅうりを見捨てない、しかも強い(いろんな意味で)。そう、君の名は希望

幼少期の誠司くんが「新太行くぞ」って手を差し伸べているようにいつだって新太の手を一番に繋いでくれたのは誠司くんで、それが今になってもずっと変わってない。一番に救えると思ってるし繋いだ手は離れないと思ってる。変わらないことを一番信じて一番願っている人。なんせ来るかもわからない友人を夜の墓場で連日連夜待ち構える男ですもん。ホラーかよ。

きゅうり演説をする誠司くん、顔の半分真っ白で半分真っ黒に照明が当てられてるのめちゃくちゃ誠司くんを表していて怖い。あれが全ての答えだと思ってる。「羨ましいんですよ」「ほんとは僕も…」僕も何??「僕も殴って蹴って偏差値低い馬鹿どもをぶっ潰したいのに理性保って必死に我慢してんですよ」??

「サダ婆っていくつだったんだっけ」「75」のやりとりがとても好きで、引っ越したり学校が違ったり社会人になったりで6人バラバラになってなかなか地元で集まれなくなったけど、誠司くんだけはずっとサダ婆に顔見せてたんだろうな。なんせドメイン取得してますから。seiji@kibou.com。地元への執着がすごい。

「僕の仲間にクズもカスもいないんですよ!!」そうだねバカはいるね!!

 

 

▼泰志・清史/佐藤流司・うえきやサトシ

泰志ちゃん喧嘩大好きちゃんだけど楓士雄とはまた違う、ほんとにただただまだ足りねえ!って常に何かを満たすために喧嘩をしているタイプ。喧嘩は別にコミュニケーションじゃない、満たされないだけ。だけどいつのまにか喧嘩でしか分かり合えなくなって、通じ合えたのが清史だったんだろう。ちなみに清史は多分本来そうでもないので卒業したら介護士とかになってる。ばあさん担いで走ってる。ばあさん後ろで泡吹いてる。だから清史ちゃんもう人様の指とか折っちゃダメよ!!痛いからね!!!メッ!!!!

泰志ちぁん、頭カチ割られてるのに直後に大戦2戦かましてる(しかも1戦目で傷開かれてる)の、DK驚異の回復力すぎて微笑んじゃう。若いってすごい。せんせー傷開いたあ~縫って~~って病院行ってる。のでキドラ戦の直前は集合間に合わなかったねかわいいね。アジト行く途中に病院あってみんなに拾われて合流してるんだよねかわいいね嬉しいね。医療費親持ちかな。河原戦始まる前にピョンピョン跳ねてる泰志ちゃん、まだ足りねえを体現しすぎてるしお前頭割れてんぞ思い出せ。

「中学卒業後は別々の高校を仕切っていたがさらなる高みを目指し二人揃って鬼邪高に転校」転校ってそうやってするものだっけ?

 

 

▼小田島有剣/塩野瑛久

 

え っ ち 

 

「まいどォ、殺し屋鳳仙だす」「や~っておしまァい」がなければニッポンはここまでシャブもキマらなかったし小田島有剣に脳が溶けることもなかったしお前がいなければニッポンは健全な国でいられたのにと本当に思う。心から思う。これほどまでにニッポンを揺るがした「や~っておしまァい」がアドリブだって?勘弁してくれよいい加減にしろ。

雑誌のインタビューで「試写を見た時、頑張ったけど目立ってないと思った」と言っていてお前の目立つの基準どうなってんだよと思ったけど結果「頑張った」ことは報われたしハプニング的にこんな大ブームを巻きおこせたので俳優の人生はどこで何が起こるかわからないなと思う。「小田島有剣を一番愛して、一番愛を注いで、生み出したのは俺だということは誰にも負けないし譲れない」額縁に飾っておきたいワードオブザイヤー。

塩野、今ならどこまでも飛べるはずだからこの気流に乗って見えないくらい遠くまで飛んでほしい。ブームのタイミングでドラマ2本と舞台1本即座に差し出せた塩野は勝ってたし、何よりご本人のSNSでの(ごーきを巻き込んだ)ヤル気がすさまじいので本当にマネージャーは今こそ灰になるまで営業かけてほしい。ごーきと組んで何億でも巻き上げてくれ。景気は作れる。

圧倒的に強い轟ちゃんを横目で見てこいつは俺の担当だなってすぐ動いてるので小田島も佐智雄的な察しの良さとかあるんだろうけどこいつ見てる時に難しいこと考えるのなんて無理だし首が座ってないから寝かせてあげてほしいし立ってられないから仁川呼んでほしいし自分で歩けないからベビーカー乗せてあげてほしいし「休戦協定ってことで収めたと↑こ↓でしょ!」に合わせてカックンってなっちゃうしもう座らせてあげて!!!!!

 

 

▼テッツとチハル

偏差値低すぎてほっとする。

 

 

つかれたおわる。シャブはこわい。\クスリ!ダメ!ゼッタイ!/