141文字目。

2階6列22番

髑髏城の七人season月〜感想文〜

 

見てこのダサいタイトル。もうタイトルつけるのもめんどくさいくらい文字打ってる。14000字。これ↓と合わせたら2万字越え。Myojoもドン引き。

 

以下小学生の感想文。上記と合わせて私の卒論提出とさせて頂きます。

 

 

【上弦】

美しいは才能だ。若さは財産だ。しっちゃかめっちゃかでハチャメチャで動物園で幼稚園。捨はルフィだし蘭はヤンキーだし天はおもちゃ屋でひっくり返ってる赤ん坊。髑髏城シリーズの中でも、いや新感線の中でも相当問題児チームなのではと思う。調味料かけすぎ。でも、強烈に華がある。根拠のない強さがある。積んでは崩し積んでは崩し。積み木のような、粘土のようなお芝居。崩したものからすぐ新しい形を作れるのは子どもの発想の素晴らしさだ。誰かの芝居が変わればそれに呼応するように全体が調整してなじませていく。自然にそれができるチーム。とくに霧丸は、捨が変われば必ず自分も変えていた。

生身の舞台を観てるのに観ながらこの作品は実写化無理だなと思う。いま実写見てるのに。主役じゃなくて主人公。脇役じゃなくて仲間たち。LV以降、全体的に多少下弦に寄った気がするからあのタイミングでそれぞれ下弦をがっつり観たのかなと思ったりした。どうでもいいけど一番好きなセリフは狸穴「第一印象から決めてました!」

妙に愛がある。上弦は必ず誰かが誰かを想ってる、愛の物語。この先どんな髑髏城に出会ってもわたしのベースは福士捨だ。それをとてもラッキーに思う。若さは強い。それを体現して見せてくれた人。

 

【下弦】

世界は往々にして大人の方が弱くて脆い。そのなかに生きる子どもは希望だ。下弦は、大人が子供に救われる物語。

下弦あっての上弦です!ありがとうございます!!真面目でまっすぐで基本のあり方。シンプルな味付け(なのにくどいのなんでなの)。いつだって優等生。概念としてのデビュー組。上弦の顔面偏差値が振り切れすぎて埋もれた感あるけどこっちも普通に顔綺麗だからね!みんな忘れがちだけど!真の沼というのはこういう油断したところに落ちている。

下弦を初めて観たとき、天魔王って死んでないのでは?って初めて思ったのが衝撃だった。落ちたけど死んでなくてどこかで生きてるから誰も天魔の首を取れなくて仮面だけが残ったんじゃないか。そう感じさせたすずひろさんはすごいし、下弦はすごい。

 

 

捨之介 

《上弦:福士蒼汰

顔がいい。全然好みじゃないのにそういう問題じゃない。顔がいい。強烈な0番力。自由。犬、ひよこ、アサガオ、幼児。3ヶ月でタマゴからニワトリになったので見るたびに違う捨之介になる。マジで10歳老けたと思ったら次の日5歳若返ったりする。髑髏城イズ成長記録。概念としてのジャニーズJr.。ジャニーズJr.で賞。 本人の場慣れと捨之介の年齢がリンクしている。本人のメンタルは捨之介のキャラを変える。爽やかキザ捨から絶望死にたがり捨まで。役となかのひとが共鳴型。LVあたりで孵化。妙な肝がすわっておりステージ上で平気で着物もぞもぞ直したりする。失敗やネガティブを引きずらない、明後日には忘れるタイプ。いるよねーこういう、何しても許せちゃう人。みたいなひと。

いぬなので贋鉄斎の方向にずっと尻尾を振っている。12月に見たときはまだアドリブもあっさりしてたのに年が明けて福士くんが慣れてきたあたりでスイッチが加速していったの、しんぺーさんがずっと福士くんが舞台のペース掴むまで待ってたんだろうなと思う。優しい。いぬがスキャンダル起こしても過剰にいじらないしいぬが嬉ションしてても付き合ってくれるしんぺーさんは本当に優しい飼い主。だいぶリード噛みちぎられて散歩中ぶん回されてるけど。

上弦の強烈な少年漫画臭の8割はこのひとが担っていた。圧倒的ルフィ。主人公独特の強烈な華。ずっと少女漫画で生きてきたけどほんとは少年漫画のひとだったんじゃないか。と言いたくなるけどふと見せる素の表情は少女漫画の顔をする。この人のキスシーンなんて腐るほど見てきたのに無界の女たちの手を取って踊っているのをみるとなんとなく恥ずかしくてキュンとする。スキャンダル感がすごい(ごめんそういう意味じゃない)。ベストオブ少年漫画は「あーばよ!」

「たいした街だよ、実際」のセリフ、一度たりとも同じ言い方をしなかったなー。少なくとも私がみた回は。千秋楽の言い方、すごかったな。

どんな捨之介を作っても必ずカテコではスンッて役が抜ける。りっちゃんタイプ。久しぶりにこんなにおもしろい役者に出会った。観察日記のつけがいがありすぎる。咲いたなあ。

すてちゃんまじなんにも捨てられてないから改名した方がいい。なーーーーーにが三途の川に捨之介だよ浮世の義理も昔の縁も誰よりも大事にしてるダチンコ絶対救うマンのくせに。キングオブくちだけマン。「今度は間に合わせる」って思いっきり過去引きずってて草。「天の殿様に食い殺されるところだった」とか「俺たちは自由に生きられるんだ」とかのセリフから考えると、捨ってそこまで信長のこと好きじゃなかったのかなー。天蘭は宗教どっぷりって感じだけど捨はどこか理性的で殿がヤベエ奴だってちゃんとわかってたのだろう。もしくは死んでから気づいたのかな。なんにせよ客観的なとこがある。

最後、霧丸が「お前の城を作る」と言ってくれたことに対して「柄じゃねえよ!」と言ってはけるけど、ほんとうにそのまま消えてしまったような気がする。きりちゃんが「もう決めたんだ!」って言っている間に、風のようにいなくなってしまった気がする。逃げたとか誰かと生きるのが嫌とかそういうことじゃない。きりちゃんもわかってるから追わないしどっかでそんな気がしてた。それでもきりちゃんはでっかい城を建てていつでも戻ってこいって城で待ってるんだ嗚呼それなんて捨霧シンメ

 

《下弦:宮野真守

顔がうるさい。ほめてる。うさんくさい、ほめてる。たぶん声優さんだから、口まわりの挙動が異常にやかましい。ほめてる。下弦のアニメっぽさはこの人と天魔王の過剰な顔のうるささだと思う。ほめてる。顔っていうか割と動きも大きいのかな。全身アニメ。積極的に両脚の太ももガツガツ見せびらかしてくるけど罪悪感なくてすごい。健康的な脚。何万回見ても一言目の「いけねえなあ!」で新鮮にイケボwwwwwwってなる。秒で満点。安定感。いつみてもベースがほとんど変わらない捨之介。台詞忘れがち贋鉄斎のセリフ補助おにいさん。わたしが入る回毎回抜けたセリフ言ってあげたり教えてあげたりして補填していたよ優等生おにいさん。

福士捨がひとりで生きていくことを選んだとしたら、まも捨は霧丸と一緒に生きていくひとだ。それは霧丸のためでもあるし自分のためでもある。でもきりちゃんがリードするから尻に敷かれてる。でもうれしそうだ。なんてことない庶民の問屋街をふたりで笑って歩いている姿が目に浮かぶ。捨にとっての傘はきりちゃんだ。

 

 

無界屋蘭兵衛(蘭丸)

《上弦:三浦翔平》

まばたきしないタイプの新人類。あんなに綺麗で顔立ち整ってて森蘭丸史上最も説得力ある森蘭丸そのものなのに最初から最後まで元ヤンゴリラってみんなに言われてたのいとしみが募る。JUNON理想の恋人賞様だぞ。無界の里でたまに六本木の三浦が顔を出す。カテコでもあんまりケロッと役抜かないタイプなのに兵庫をビンタするときだけただの翔平になる。すてちゃんたまに口抑えてガチめのドン引きしてたよ!あとうっかり刀落として舌打ちするのもなかのひとがバレるからやめようネ!

「殿は生きろと言ったのだ!」のところの蘭は完全にトトロいたもん生きろって言ったもんほんとだもん!!!>< うそじゃないもんんんんん

黄泉の笛でソロセンター張る絵面の強さよ。ビジュアルの説得力がすごい。むくんでるのか太ったのか知らないけどこんなハードな舞台期間中にたびたびお顔むちむちさせてくるのあんたくらいだよ。なんだその顎は。舞台期間中ほとんど舞台に関するSNSあげてこなかったのにドラマ始まった途端冬眠から覚めたように楽しそうにインスタやり始めるのめっちゃ翔平すぎて毎日笑ってる。素直か。メンタル回復はや。あと本人自体があんまり積極的に舞台見に行ったりしないし最近ファンミとかも減っておたくと交流することもないしインスタのコメントもまともに読まない民族に属してるから同じ舞台2回も3回も見る人がいるってことをそもそもキメェと思ってそうで推せる。遠回しにドン引きしてる。2〜3回どころかあんたのおたく平然と30回40回見てるよ。翔平本人が多分飽き性だから、同じもの何度も見るって信じられないんだろうなー。同じこと3ヶ月やるだけであれだけストレス抱えた人だからw ほんと二度と板の上に帰って来なそうなところがすき。

目をつぶって死ぬことが多かったみうらんがLVの日に合わせて目を開けながら死んで、その目から涙がつたっているのをみたときなんて役者を好きになったんだろうと思った。なんていう映像班だ。千秋楽も泣きながら死んでいった。かっこよすぎる。ただ死んだ人はそんな全身でハアハアしないと思う。死んでるからね。死ぬって息しないって知ってるか?

「聖子さんと相談してLOVEは消すことにした」「極楽は母代わり」「愛だの恋だのじゃない」ってパンフで言ってたけど、やっぱりほんのりどこかでLOVEの方の愛情も多少あったんじゃないかな特に太夫は。好きだったと思うらんべさんのこと。大人だから、本人にも誰にも言わないけど。でも蘭はどちらかというと太夫より無界より無界の主人である自分、を大事にしたかったタイプ。でもちゃんと、じん平さんが女たちに近づきそうになるとさっと前出て女と太夫を守ろうとしてくれるからめっちゃかっこいい。その中でもやっぱり一番に太夫を自分の後ろに隠して守るから、特別なんだと思う。

上弦の天蘭は信長教の信者なのでとにかく宗教みがすごい。愛とか縁とか大人になってから備えたものは、幼き頃に植えつけられた宗教の洗脳には敵わない。ので、簡単に堕ちる。上弦蘭に関しては多分夢見酒なくても堕ちる。ちょろい。蘭丸時代も蘭兵衛になってからも、蘭がずっとこだわっていたのは殿じゃなくて殿が愛した自分、なんだきっと。首から下げた数珠を殿と思いながら過ごしてきたのなら結局8年間一度も「殿が愛した蘭丸」を捨てきれずにずっと心は蘭丸だったことになる。蘭にとっての幸せは結局亡き殿の隣にしかない。

って、いうのが今までほぼブレなかった解釈だったけど、千秋楽の三浦翔平は私のそれを全部ぶち壊してくれた。

あの数珠は多分、太夫に繋がるものだ。太夫にもらったものなのか二人の思い出の品なのか、蘭丸に引きずり込まれそうになるたびに数珠をぎゅってして正気を保とうとしていた。引き戻して欲しかったんだと思う。1幕、無界の里にいる蘭兵衛はずっと穏やかで、ポップで、女たちと仲良くて、どう見ても愛情があった。無界のことも太夫のことも愛していて、なんなら捨之介のことまで好きそうだった。「知り合いかい?」「ガキの頃からな」のところいつも割と嫌そうで真顔だったのに微笑んで昔を思い出すみたいな顔をしていた。あれは殿じゃなくてちゃんと捨之介と(天魔もかな)のことを浮かべてた。仲よかったんだね。きりちゃんへの「腕の違いがわからんか」も、今まではわからんか!!💢だったのに最後は「わからんか?」ってやさしいおにいさん。全然ヤクザじゃない。多分千秋楽は堕ちてなかったんだよね。夢見酒が薄~~~~い水割りすぎて全然キマってなかった。だからずっと蘭兵衛で、正気のまま仲間を斬らなきゃいけなかった。捨を斬るところも辛そうで、半ばヤケクソみたいに刀振って。泣きながら無界襲撃してた。「楽しいなあ天魔王!こんな楽しいことをなぜ忘れていた」全然楽しそうじゃないワロタ泣いてるじゃんワロタ。目をそらしながら斬るのはいつものことだけど本当に悲しそうに苦しそうに女たちを斬っていく。全く見ない。見れない。兵庫が飛び出してきた時も本当にヤケクソに刀ぶん回してるだけ。ワロタこいつ全然斬る気ねえ。ずっと泣きそうだこの人。つらい。つらすぎる。なんて悲しいお話なんだ髑髏城。意識はある、斬りたくなんかない、でも、もう戻れない。殿が好きだった自分はこの自分。殿が殺せっていうからたくさん人を斬ってきたけど、そもそもほんとうの蘭丸はもともと蘭兵衛みたいな人だったのかもしれない。殿を捨てて逃げ生きた(=宗教に反した)ことも後悔してるし、蘭兵衛(=殿の理想と逆の自分)になってしまった自分のことも蘭丸に戻ってしまった自分のことも責めながら死んでいったのかなと思うと最後までずっと悲しくてつらい。

でもあいつ基本的にメンタル強そうだから、最終的に太夫が極楽に送ってくれてもそれをかわしてでも息絶えた瞬間秒でしっぽふりながら地獄で待つ殿のところに走っていったと思うw 地獄で幸せになれよ

 

《下弦:廣瀬智紀

イチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャしやがってお前は!!!!お盛んか!!そんなに太夫が好きか!きりちゃんの精神年齢が大人だったから目をそらしてくれたけど人前で抱き合ってんじゃねーーーーーーーーよすきです!!!!!(情緒不安定

カテコは上手にいるのにちゃんと下手側にもおてふりしてはけていく姿に2.5の真髄をみた。上品。品がある。可憐。「いーい調子だなあ髑髏党」っていう上弦の登場台詞が「いい月夜ですなあ」って上品なやつになっててわらう。上弦のひと絶対月とか見上げない。下弦は「こちらも御同様か」とか基本言葉遣いがきれい。上弦のひと「現れやがったなあゾロゾロと!」とかあてがわれてるけどこっちの蘭さん「現れなすった方々」とか言いそう。言いながらぶった斬りそう。実際は「どけ。死にたくなければな」割と物騒。

あんなにずっとお上品なのにてんまおーっ!!💢でんばお゛!!!💢ドッタンバッタン¥+×<%€$○@¥#:〒々!!!!💢💢 ブチ切れたらなにいってっかわかんねーのクソ笑う。しかも怒りの沸点低い。短気かな。

信長のことはもはや女の自分として愛していた、に近いのかな。殿の話されると女性的になったり鎧にベタベタしたり骨の尻尾みたいなの食ったりするし。お前絶対信長と寝たろ。絶対寝てたろ。きりまるさんが天魔王にボコられてて大変なのにLVカメラが鎧といちゃつく蘭に気を取られてたの大事件だよお前。

このひとはわりと高確率でふだんから夢見酒が半分くらいしかキマッてない。襲撃の途中高確率でつらそうになる。でも半分はキマッてるからちゃんと人を見ながら殺せる。非道だ〜〜。「どけ太夫」は斬りたくないからどいてくれって意味に聞こえたけど、でも「無駄だよ極楽」って極楽呼びする。あれはどういう意味なんだろう。太夫、って口に出すと愛がこぼれてしまうからだろうか。ついでに自分の刀で自分の指先ちょっとだけ切ってみて流れる血をみてその指をちゅぱってしてたあれはなんなのちゅぱッがヘキのひとたちへのサービスタイム?

天に裏切られたくらいからはもう完全にクスリ切れてる。死に際にふわっと笑った廣瀬蘭。蘭は愛した太夫に殺してもらえてよかったなあと思う。もう自分じゃどうにもならないから止めてほしかったんじゃないかな、それが他の誰でもない太夫ならきっと本望だ。止めてくれないとまた誰かを殺めてしまいそうだった。そんなの嫌なのに。「ここで裏切ったら貴様や光秀と同じになってしまう」の台詞がめちゃくちゃ響いたなー。信念を貫き通せる強さと、ここで今更戻れないという頑固さ。一番純粋で、一番脆い人。目をつぶって思い出を全部思い返すように微笑みながら無界を去ったあの時に、もう戻らない覚悟だったんだろう。「蘭の花の純情」「覚悟はとうの昔にしていたけど」太夫の歌が響く。

「僕は2.5次元に誇りを持っている」っていうパンフの言葉を読んだ瞬間吸い込まれていく音がした。マイペースにすっとこどっこいなブログに夢中になった。このへんもうだれも読んでなさそうなので言いますけどわたしあと2mmくらい滑ったら沼に落ちますもう会いませんブログ遡りませんYouTube見ません別に夜な夜なHuluで男水見たりしてないしスピンオフもんじゃの回100回見たりしてないしめがみさま予告のキスシーンだけ5000億回リピったりしてないしナタリーの煌々星の写真1日40回ながめてため息とかついてないしほんとやめてください顔が好きとか濡れ衣です女を愛せなそうなところがすきですいやすきじゃないですやめてくだうわなにするおいやめろ押すな押すな押すなやめろやめろォ!

 

 

天魔王

《上弦:早乙女太一

ショォォオオオオオオオオオオオオオォォシッッ!

公演中にのほほんストーリーあげてなごますのやめてくれろで賞。天魔王ではない、てんまお!ちゃん。推定3歳。老けても5歳、最悪2歳児イヤイヤ期。おもちゃ屋でひっくり返ってバタバタするタイプ。オギャー。そんなのは殿じゃなあああああああい(゚⊃ω゚)!!オギャー。そら生駒もモンペなる。「ツェンマオー」発音がすき。3歳だからうまくタ行言えないんだねかわいいね。「どくろじょーの!じょおおおおおおおおしゅとなでええええええ!!」ばぶー

今まで山ほど信長が出てくる作品があったけど家来(天魔)が最終的に殺した説が一番しっくりきた。炎の中で、おそらく衝動的に首を斬ってしまったのだろう。殿の最後の言葉が蘭丸のことになったのは、別にそこで終わりだったわけじゃなくてそこで天魔が斬っちゃったからだろう。「貴様ァ!」って言った蘭丸はそれに気づいたのかもしれない。首も骨も全部てんちゃが持ち帰った。きっと子供のように泣きながら。

人間ではないバケモノ。そう思ってたけど公演後半になるにつれて人の男が顔を出すことがとても多くなった。優しい話し方は気味が悪くてめちゃくちゃこわい。人間だからこそ、こわい。冒頭の「これで今日からこの俺が」めちゃくちゃふつうの少年だった。「殿は亡くなるその時までお前のことを気にかけていたぞ」優しい。ヒトとして会話成り立ってる。こわい。でも人間味を見せてくれたからこそ、憎めなくなった。このひとも純粋に殿に憧れ殿に気に入られようと一生懸命だったのだろう。殿が蘭丸しか見えてなくても、いつか愛されたいと尽くしていたのだろう。歪んでしまったのは多分、殿の最後の言葉のせいだ。ずっとじゃない。「わたしが死ねば天の意志は誰が成す?」千秋楽のこの台詞が、本当に純粋に殿を想う気持ちに聞こえた。「殿、かわいそうじゃん」って。みんな、シンプルに殿が好きだっただけなのにな。

斬鎧剣で身ぐるみ剥がされて「これで人間界だ」ってなった瞬間にハッてして自分のことを隠すようにぎゅって抱きしめるのも、ああちゃんと人間だったんだな、弱いんだなって思えて憎めない。端っこで体育すわりして頭抱えるのも、捨が刀振り上げたらとっさに腕で顔を庇うのも、全部全部ほんとは脆くて弱いただの男の子。もうお前抱きしめてあげるからちょっとこっち来な!

きりちゃんボコるところでお顔ぶるぶるぶるー!するのとかきりちゃんのことおもちゃみたいにぺちぺちするのとかほんと非道で気持ち悪くてすきだったんだけど千秋楽、堕ちた蘭兵衛が「まて天魔王」って言った瞬間「ハッ!なにっ?!やば!?」みたいにきりちゃんを咄嗟にガバッてマントの中にすっぽり隠したんだけどあれはおもちゃ取られると思ってヤダヤダしたのかな。。リアル2歳児ばぶー。ほんとおもちゃで遊ぶみたいに楽しそうにきりまるさんをボコるお育ちの悪いてんまちゃ。

てんまちゃまに付いてる生駒や剣布や2万の軍はそれこそ夢見酒みたいなの飲まされて宗教的に付き従っている気がした。そういうことができるひとだ。あとはばぶばぶ赤ちゃんなのでみんなが面倒みてくれます。

「天魔王は結構楽かもしれない、単純に出番が少ないし」ってパンフで言ってた早乙女太一はまじで早乙女太一だなと思いました。天魔王ラクって思うのこの世であんたくらいだよ!

 

《下弦:鈴木拡樹》

元気な男の子です!! ふざけんな一生おもろいわ。

表情筋どうなってるんで賞。表情筋に夢中すぎて話入ってこない。「効かぬ!」のところ、早乙女天魔は「効かぬ、効かぬ!」なのに対して鈴木天魔「効かァ~ぬ!効かぬゥゥウウッッウ!!」って言うのほんと毎回爆笑しちゃうからやめてほしい。「猿が陣を引くとすれば、ハア~イ!*\(^o^)/*ここ!☆」ミッキー登場。

めちゃくちゃ頭はよさそうなので計算で大体のことは上手くいく。偉そうでムカつくけど夢見酒とかなくてもまあ普通に2万くらいなら軍勢ついてくる。「エゲレス落とすのに8年かかった」のは、こっちの天魔王に限ってはエゲレス側の問題で8年かかっただけだよね。エゲレスちょろかったらもっとサクッといけそう。上弦てんまは8年かかったのはお前の問題だろwという感じがする。ばぶだから。

太一天が衝動的に殿を殺したとしたら、拡樹天は殿が切腹するのを見届けてから最後の介錯をしたひと。正当に首も骨も持ち帰れる。そのときにはもうニヤリとしていたんじゃないかな。計画的だからこわい。信長に仕えたのも何もかも計画だったのかもしれない。上弦天はちょっと足を滑らせて狂ってしまった感があるけど下弦は狂ってなさそうだから怖い。「今日からこの俺が、いや私が」のところもほとんど変化ないし。殿への愛も感じないし生駒とか今周りにいる人への愛もなさそうでなんかもう本当怖い。殿のことは尊先って感じで、憧れてたから自分も天下取りたいんだ。

最初にも書いたけどやっぱりこの天魔王はどこかで生きている気がする。あいつ絶対死なねーもん。身ぐるみ剥がされて、いったんどこかに流れ着いて農民とかに助けてもらうんだけど何年かしたらまた悪いことする計画立てて戻ってくるよ。あいつ根っからやべーもん…

すずひろさんはつかめないひとだ。あずみのときもつかめないひとだと思ったけどこんだけみてもまだわからなかった。りっちゃんを助けて死んでくれた爽やかうきはおにいさんと同一人物とは思えないけど、なんとなく憑依型ってわけでもなさそうで、かつ★☆★☆★☆★☆★☆★←こいつもほんとうのすずひろさんだとは思えないので、なんていうかとんでもなく芝居がうまいんだと思う。ほんとうの鈴木拡樹はどこに存在するのだろうか。と思ってたところにあのせんべい投げなのでほんと勘弁して

 

 

霧丸

《上弦:平間壮一》

童貞。絶対童貞。仕事できるし優しいからある程度熊木でもモテたけど鈍感で気づかないタイプ。好きな子に泥だんご投げちゃうタイプ。結果モテない丸。だから兵庫のプロポーズが成功していても「??????OKOKなの???」てポカーンてしてるし色里行ったことないから色里って聞いてぽわ~んて鼻の下伸びたりゲヘヘみたいな顔する。女子校に夢見てるタイプ。動物に好かれそう。山歩いてたら気づいたら桃太郎みたいになってそう。あと雑草に詳しそう。

「こんなところにおにぎりが♡」足ピョンきゅるるん女子。「おれきりまる~^^」自己紹介だけで可愛い。悪い大人にだまされそう。荒武者隊に運ばれていく時もだいたい痛がってて素直で可愛い。「いたいよ~~やめてよ~~」女子かな??あと贋鉄斎がいっぱい刺されるところ、兵庫がせっかく目隠ししてくれてるのにそれをうにょっ!にょーん!て飛び出て刺されてるの見ちゃってうわあああああああああああああ><ってなってるの自業自得すぎワロタ。あと「剣布様にもお伝えしてなかった密命です」で「えっ密命??まじで??」ってちょっと信じちゃうの素直すぎて絶対変な壺とか買わされるタイプだろお前。

上弦の中で一度も年齢が変わらなかったのはきりちゃんだけだった気がする。たぶん、自分の都合では芝居変えない人。ずっとふくしくんに合わせて変化していたと思う。きりちゃんの一言で劇場がビシィッ!って締まったりハッとしたりゾワッてしたり、ひらまくんのお芝居は空気を変える力がある。ひらまくんの「先輩、お願いしまッス!」の声ひっくり返る言い方がハチャメチャにすき。

頭がいいけどテキパキ指示できる仕事人ではなさそうだから影武者とはいえおじいも結構メインで実務とか交渉とかしてたのかなー。でもきりちゃんには圧倒的な築城術の才能があったんだろう。それでも心優しい性格とか、ちょっと自信ないところがあって、だから最後に天魔の仮面を家康に差し出すとき、一瞬ダメかなって諦めかけるんだよね。一かバチかみたいな。下弦のきりちゃんは負けると思ってない。絶対イケると思ってる。ここが一番上下で性格が違ったところかな。

 

《下弦:松岡広大

きりちゃっウッきりちゃんきりちゃん嗚呼きりちゃん……。服の脇ガバガバすぎで賞。こっちのきりちゃんまじ村で爆モテだったタイプ。モテ丸。バレンタインめちゃくちゃもらってそう。色里って聞いてゲゲッってするからそういうの連れてかれたことあるけど多分お姉さんたちに可愛がられすぎてこねくり回されてクソな思い出しかないタイプ。キャバクラとか行かないタイプ。こねくり回されるから。太夫と蘭のイケナイシーンから目をそらす気遣いも出来るし兵庫が太夫にプロポーズするときも「いけ!今だろ!今!今行けよ!」って背中押すし恋愛偏差値高い。あとたぶん妹と弟いる。長男。知らんけど。「トキョーテメーマタウラギルノカソレデモサムライカァ」の棒読みが天才的に好き。すきすぎて着ボにしたい。「えーっとアノニ。…レノゴ(適当

あとれの五の時に手をどう置いたらいいかわからない剣布さまを見ながら一緒に身体動かしてみて「左手をこう、こう…こっちに…」って自分も端っこでやってたのソーキュートで賞。

2月入ってからいっつも左ひじに痣とか傷とかできてて毎回赤くていとしさ。そこばっかりぶつけちゃうの??天使なの??

反抗期だから自分の名前言うだけでも生意気なの笑う。「オレ霧丸(チッ」。きりちゃん、ずっと反抗期だし日に日に太夫に当たり強く口も悪くなっていったけど、ほんとは本来そういう時期の子どもなんだよね。怒られてるはずなのにちょっと嬉しそうに見えたのは、今まで怒ってくれる人いなかったんだろうな。衆の長で、頭もよくて仕事もできて怒られることもそもそもなかったのかもしれないけど。こっちのきりちゃんは実務とか外との交渉とかも自分でやってそう(おじいがやろうとした時には終わってるタイプ)だから、おじいを影武者に置いたのももしかしたら熊木が襲撃されたときだけで、咄嗟の判断で家族はきりちゃんを守ったのかもしれない。きりちゃん、誰かが斬られたり殴られたりするたびに目そらしてイテテテテって顔してた。才能のせいで強く生きてきたけどほんとはどこかで普通の子どもみたいに親に甘えたり怒られたりしたかったのかもしれない。太夫にハグされた瞬間身体ピーン!なって両手の置き場に困ってう、うんわかったわかった、ってすぐ離すのも思春期の息子感。

千秋楽、カテコはける時にはけ口の壁をそっと撫でていて、右の壁にトン、左の壁をトン、てしてからはけていくのを見てこの人本当にすごくこの舞台に愛があったんだろうなと思った。名残惜しそうに、お前もお疲れありがとうって言ってるみたいに壁を撫でていた。好きだなー。ツイッターにも書いたけど私まつおかくんLVの仮面渡すところの目力で一気に吸われたから、本当に松岡くんの目のお芝居すき。つよい。めちゃくちゃ惹きつけられる。

おまえのせいで行かないはずだった下弦のチケットがあれよあれよと私の手元に増殖していったので責任をとって松岡くんはわたしのおうちに来なさい。ヒモにしてあげるの刑。

 

 

兵庫

《上弦:須賀健太

りあこまじぶっちぎりりあこ。付き合って。わたしの年齢に追いついて追い越して前からしっかり受け止めて( ;  ; )休演日も毎日稼働してた売れっ子なのに毎回カテコ1番元気だった驚異の体力。たぶん上弦チームの中で一番変わらなかったひと。ブレがない。初日開くまでに自分の兵庫像がしっかり固まってたんだろうなあ。一時期3歳くらい老けたけどすぐ戻った。誤差。

特別喧嘩が強いわけでも地位があるわけでもない兵庫にどうして子分が集まるのか、どうして荒武者隊はあんなに兄貴を慕うのかずっと考えてたけど、若くて小さくて力がないからこそ他人の痛みを一番わかってあげられる人なんだろう。弱いままで強い人。ほっとけないけど頼りになる。同じ目線でいてくれる。荒武者隊、きっといろいろ過去抱えた子たちなんだろう。だから兵庫はみんなの気持ちがわかるし、みんなは兵庫の気持ちにも寄り添える。「やることは無茶苦茶だけど筋は通ってる」の「筋」は、人を想うことなのだろう。傾奇者って言うけど身なりが派手なだけで辻斬りしたり強盗したりのそういう傾奇者には絶対ならないぞっていうチーム。もしかしたら荒武者隊の中には兵庫に出会うまではそういう生き方してた人もいるのかもしれないけど兵庫に出会って「弱きを助け強きを挫く」人間になれた。兄貴と出会って変われた人たちなんだなーきっと。尊い

気づけばいつも誰かを守ってる。年齢同じくらいだろうに兵庫はいつも霧丸のこと守ってあげてるしお世話してあげてる。それ見るたびに、こうやって荒武者隊のこと守ってきたんだろうなって思う。どんな時でもファイティングポーズを取ってる。無界襲撃されて半蔵とかも出てきてエライコッチャなのにそれでもファイティングポーズ構えて太夫を守ろうとしてる。絶対に刀触ろうとしない。本当に「男の筋は拳固で通す」ひと。兄貴のゲンコはつええなあ。

「人を斬るのは一度で十分だと思ってた」のとこかな、刀抜いて「あキッタネー…」の前、刀抜く前に、抜くぞ!ってなった瞬間、前回人を斬ったことがフラッシュバックしちゃうんだよね。あの須賀くんのお芝居めちゃくちゃすきで。一瞬ためらうし思い出して怯む。それでも仲間のために「抜かずの兵庫」であることを捨てる。愛だ。須賀兵庫にはずっと愛がある。そこがすき。

私の捨之介ベースは福士くんになったけど、兵庫も、今後どんな兵庫に出会っても間違いなく一番好きな兵庫は須賀兵庫だと言い切れる。それくらい本当に本当にすきだった。弱くて幼くて、強い。

 

《下弦:木村了

とりあえず男ふたりの農家で農具にリカコステファニーって名前つけるの闇を感じる。頼むから農具と一緒に寝たりしてないことを祈る。こっちの兵庫は上弦よりは力の強さ的な意味で多少強そう。兄貴感。プロポーズがご飯の話だったのがすごくよかったなー。食べることは生きることだ。
蘭丸を撃って殺してしまった太夫に「もういい!太夫もういいから」って抱きしめるように止める兵庫めちゃくちゃカッコよくて、歳は離れててもちゃんと男だなって思う。死んでいく蘭丸も、その亡骸にしがみついたままの太夫もお互いにお互いのことしか見えてなくてどう考えても兵庫(とその他全世界の全て)が入る隙がないのに、幕が閉まるまでその二人を見てる、見ることしかできない兵庫が切ない。好きな女が好きな男を殺して悲しんでるところを見てなきゃいけないってどんな修行だよ。

 

 

▼無界の里

君死にた〜もーうーこーとーなーかーれ〜〜〜〜〜〜〜(涙)

上弦のガールズが地下ドルだとしたら下弦は乃木坂。地方場末のスナックと六本木ホステスくらい違う。下弦はシンプルにスクールカースト高いしトイレでメイク直しながら男の話してそうだしブランドのバッグ持ってそう。なのに太夫だけやたら元ヤンなのがツボ。カースト最上位の女の相手(蘭)に手を出した奴はトイレに閉じ込められて上からバケツの水延々流されそうだけどガールズたちは蘭のこと女同士としてしか見てないのでそんな心配はない。ちな一番バケツに水ためてそうな女は蘭。あの蘭は絶対ガールズと一緒にブランドコスメを「かわいい〜♡」って言う。気が強いのも男に守られずに生きていけるのも絶対下弦の方の女なのに男はそういうのに騙されるから下弦は蘭も無界も合コンに強そう。あと下弦は衣装がかわいい。エロい。

上弦は田舎の子だからブランドとか興味ない。車で1時間のところにイオンあるんやすごいやろ。でも田舎はすることないから子供できるの早い的なアレで下弦より上弦のが経験多そう。里が繁盛してそう。あと何人か荒武者隊とデキてるやろ。知ってんで。でも兵庫さん鈍感だから気づいてないんでしょ?わかる〜!知らないの兵庫だけ〜!!上弦の荒武者隊だいたいばかだし尻に敷かれそうだけど嫁はいい女だし子沢山で幸せに暮らせそうでいいな。天国で仲良くゆっくりしてね。上弦の子たちは蘭のこと男だと思ってるけどわりと普通に「キモ〜イ」みたいなこと言うし避けたりするし裏で蘭兵衛さんゴリラやんクスクスwしてそう。でもちゃんと主人だと思ってる。男にモテるのは圧倒的下弦だけどほんとは上弦の子たちのが料理上手だし家事完璧にこなすし男を立てていい妻になるのにね!男はバカだね!あれこれなんの話

君死にたもうことなかれの歌の感じだと太夫は蘭が出て行っちゃうことには気づいていたけど、下弦の太夫はどこかで彼がずっと蘭丸で、出て行ったらもう戻ってこないことも最悪ああなってしまうかもしれないこともどこかで察していたような気がする。あの、手を握って抱きしめられたあの時に。それは男女の関係だから女の勘なのかもしれない。逆に上弦太夫は、あの奇襲の蘭丸さんを本当に信じられないと思ってるし、本当に本当に彼はもう蘭兵衛だって信じてたんじゃないかなー。彼氏じゃなくて家族だから。息子でも旦那でもない家族。上弦無界屋の家族感はやっぱり聖子さんのお母さん感からきてるなー。煮物おいしそう。

 

と色々つらつら書きましたがわたしがこの髑髏城の七人season月でいちばんかっこよくていちばんすきだったのは半蔵の登場シーンです半蔵抱いて 以上おつかれさまでした。